白鷺ニット工業社員インタビュー。論理的思考と幅広いインプットで挑む新しい姫路観光

観光事業

論理的思考と
幅広いインプットで
挑む新しい姫路観光

2024年入社
姫路本社 
平井 賢

あなたを一言でいうと?
ミニマリズム進行中

地域への思いが導いた転職

たい焼き店の外観。姫路のメインストリートに構える

地域への思いが導いた転職

白鷺ニット工業は、創業以来ずっと長く肌着の製造、卸、販売に専念してきた会社でしたが、2023年、新しく観光事業を立ち上げました。今回登場の平井さんは、観光事業部に所属し、2024年現在、たい焼き店舗の運営などにたずさわっています。

たい焼き店の運営を引き継いでから、いろいろ改善を進め、いまも試行錯誤しているところです。このインタビューの後も、店をアルバイトに任せてるので、様子を見に行くつもりです。

白鷺ニット工業に入社したのは、どういうきっかけでしたか。

前職も観光関連の仕事をしていて、全国各地を転々とするキャリアを歩んでました。裁量をもって仕事ができる環境で、多くの経験を積むことができました。ただ、転勤族として各地をまわっているため、地域と深く関わることの難しさを感じていて、だから人生プランを見つめ直したとき、もっと一つの地域に深く入り込み、地域に根ざして、その地域の魅力、価値を高める仕事をしたいと思うようになっていました。生まれ育った兵庫には特別な愛着があります。観光を通してこの地元に貢献できる仕事を探そうと考えました。

米粉たい焼き

外はパリパリ、中はもっちりの米粉たい焼き。季節にあわせた新商品の開発も手がける

そのタイミングで白鷺ニット工業の求人を見つけたんですね。

そうです。たまたま見かけた「観光事業室長候補」という募集に興味をもちました。ホームページを見て、プレスリリースを調べ、求めていたことが実現できそうな予感がしました。

面接では社長から観光事業にかける熱い思いを聞いていると2時間過ぎていました。また社内では若い女性が抜擢されている話にはワクワクしましたし、全体最適を重視する経営方針には共感しました。

倉庫で半年研修。EC倉庫改善プロジェクトも

入社後は最初、物流部に配属されました。どの職種でも6か月間は倉庫現場になりますが、不安はありませんでしたか。

倉庫で働くのは、面接のときに何度も聞いていたので、そのつもりで入社しました。とはいえ、会社は給料を払いながらも観光の仕事はせず、半年間も倉庫現場での研修を設けるのですから、丁寧な人材育成への経営判断を感じました。

米粉たい焼き店舗内で

たい焼き店内で。開店前、各種チェック作業中のスタッフに声をかける

会社の文化、価値観を知り、慣れるための期間になってます。そこを飛ばしてすぐに予定の部署で働き始めると、摩擦が起きて、お互い不幸になる可能性もあり、それを避けたいという方針です。

初めは早く観光事業をやりたい気持ちでしたが、これまでやったことのない倉庫仕事は新鮮で楽しかったです。体重も減り、健康な体を取り戻せたのは予想外に良かったことです。

研修中にはEC倉庫改善プロジェクトに関わられたそうですね。倉庫内は、BtoB向け商品とBtoCのEC向け商品を分けて管理しています。ECの売上げが伸びていて、ちょうどEC倉庫を見直そうというタイミングでした。

保管場所レイアウトや作業動線の見直し、保管方法の改善をおこなう必要がありました。作業効率が上がり、作業負担を軽減できる方法を、現場クルーさん(白鷺ニット工業での、パート、アルバイトの呼称)たちも巻き込んで模索しました。倉庫が完成したとき、よくなったよという声をクルーさんから聞けたのはうれしかったです。

倉庫プロジェクトは、業務を仕組み化して改善しようという方針で進められました。誰かひとりに頼らず、属人化を防いで、誰でも標準的にできる仕組みづくりは、これまでのキャリア観と同じものだったこともあって、ギャップもなく、すんなり馴染めました。

姫路本社でデスクワーク

姫路本社にてデスクワーク。たい焼き店の改善方法を検討し、店舗の数値を分析し、SNSのネタも考えながら、新規事業のアイデアも練る

観光事業部に異動、たい焼き店舗の改善に取り組む

研修後は、観光事業部に移りました。このインタビューは、異動して半年も経ってない時点の話ですが、たい焼き店ではどういう仕事をしていますか?

お店は姫路のメインストリートであるみゆき通りに位置していて、とても素敵な店構えです。米粉を使ったたい焼きは、観光客はもちろん地元の方々にも人気があります。正真正銘、焼き上がってすぐのたい焼きはほんとに美味しいんですよ。ただ課題があって、できたてを提供するには一定の待ち時間が発生するため、注文して何分なら待てるか、どうすればストレスなく待ってもらえるか、オペレーションを試行錯誤中です。

店舗の裏側にまわると、多くの課題が積み重なってました。マニュアルや業務リストが整備されてなかったですし、数値管理もおおざっぱな状態のため、在庫などの把握があいまいになってました。アルバイトのシフト管理や衛生管理まで含めて、大きく見直しました。以前に比べて店舗運営は効率化され、スムーズになったと思います。

運営の改善によって、それまで週休2日だった店舗が年中無休で営業できるようになったそうですね。

たい焼きキッチンカー

キッチンカーを自ら運転して、店舗近くの大通りやイベントで営業

たい焼き店の改善には、これまで培ったキャリアが大いに役立ちました。業務改善というのは、論理的に考えれば実現可能なことが多いものです。スキルとして身につければ再現性も高いと思ってます。

それに比べると、たい焼き店とは別に取り組んでいる新しい店舗の開発や新規事業の開拓は、とても難しい仕事です。でも、それだけに大きなチャンスであり、後がないくらいの覚悟で取り組んでいます。確かに大変な部分もありますが、それ以上にクリエイティブで楽しさを感じています。

これから白鷺ニット工業では観光事業にたずさわる人も増えていきます。どういうスキルが必要でしょうか。

まず、ベースとして論理的思考は欠かせませんね。たい焼き店舗の運営改善でも、課題を明確にし、優先順位をつけて一つひとつ解決していくことが重要でした。

また、観光事業は新しい価値を生み出す仕事だと思ってます。そのために重要になるのは情報収集力です。情報は多くインプットするほど、質の高いアウトプットにつながります。アイデアは、いろんな要素の組み合わせで生まれますよね。だからこそ、できるだけ幅広くいろんなものに触れておくことが大切です。

キッチンカーや実店舗では店に立って接客も

キッチンカーや実店舗では店に立って接客も

姫路観光を未来へ導くパイオニアとして

観光事業部の今後の展望について教えてください。

たい焼きは、観光事業部のスタートライン、第一歩です。もっと大きな視野で、広がりのある展開を目指しています。会社のそういうビジョンは、入社を決めた理由のひとつです。

私自身も姫路の観光を盛り上げたいという気持ちがとても強いです。姫路には日本で有数の観光資源、姫路城があります。それなのに、まだその魅力が十分に生かされてないと本当に強く思います。前職で全国各地を見てきましたが、その経験からも姫路の潜在的な可能性を確信しています。姫路観光を本当に魅力的なものにして、そのパイオニアとして、この地域に貢献できたらうれしいです。

一週間の仕事の流れはどうですか。店舗に毎日出てますか。

平日は本社でデスクワークに集中し、新しい企画を練ったり、リサーチに出かけたりしています。週末になると、店舗に立って、たい焼きを焼いたり、お客さまと会話したり、レジで会計を担当したりしています。今は月曜と火曜が休みのスケジュールです。

実は、店舗以外にもたい焼きを販売できるキッチンカーがあります。十分に活用できてないので、ときどき試験的に稼働させていて、もっと積極的に営業できるよう模索しています。また、たい焼きの新商品開発も同時に進めていて、試作を重ねています。

姫路の隠れた価値を発見し、それを具体的な形にし、新しい観光をつくっていきたい

姫路の隠れた価値を発見し、それを具体的な形にし、新しい観光をつくっていきたい

入社して1年経ってない今の時点で、なにか会社に課題を感じることがあれば教えてください。

外から入ってきたばかりの私から見ると、とてもポテンシャルが高い会社だと感じています。ただ、その可能性に中で働いている人たちが気付いてないのは、もったいないと常々思っています。

健全でポジティブな企業理念と価値観があり、メーカとしての強みもあります。さらにいろんなバックボーンをもった個性的でスキル豊かなメンバーがそろっていて、みんながこのチームに誇りをもてるようになれば、飛躍的に成長できるはずです。

最後に、一緒に働きたい人について聞かせください。

ポジティブで、仕事に情熱をもって取り組める人が理想です。スキルや経験はあってもなくても、どっちでもいい。目の前の仕事にワクワクして、力いっぱい全力で取り組める人と働けるといいですね。

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